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論文

高温ガス炉と水素製造施設の接続技術開発; HTTR-熱利用試験計画

石井 克典; 守田 圭介; 野口 弘喜; 青木 健; 水田 直紀; 長谷川 武史; 永塚 健太郎; 野本 恭信; 清水 厚志; 飯垣 和彦; et al.

第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2023/09

JAEA initiated the HTTR heat application test project coupling a hydrogen production facility to the HTTR (high temperature engineering test reactor). The project aims to establish "coupling technologies" between HTGR and hydrogen production achieving large-scale, stable and economically competitive carbon-free hydrogen production using the HTGR heat. Important considerations towards establishment of coupling technologies are development of system technologies for HTGR hydrogen production systems and components required for coupling between two facilities. This paper explains a system concept of the HTTR heat application system which can maintain safe and stable operation of the HTTR against temperature transients induced by abnormal events in a hydrogen production plant with the results of operational scheme as well as heat and mass balance of the system. Development plans for hot gas duct, high temperature isolation valves and helium gas circulators are also presented.

論文

Dynamic Stark効果による量子制御

黒崎 譲

しょうとつ, 12(4), p.114 - 125, 2015/07

近年の量子制御研究において、dynamic Stark効果(DSE)が重要キーワードの一つとなっている。DSEは静電場によるStark効果の振動電場への拡張バージョンといえるが、Stark効果自体はその発見から既に一世紀以上が経過しており目新しいものではない。しかしながら、最近のレーザー技術の飛躍的な進歩により、これまで未知であったDSEの数々の興味深い側面が明らかにされるにつけ、制御研究におけるDSEの重要性はますます高まってきている。本稿では、化学物理学におけるDSEによる量子制御研究の現状を概説するとともに、筆者らの最近の研究成果についても紹介する。

論文

Quantum scattering calculations of the O($$^{1}$$D)+N$$_{2}$$(X$$^{1}Sigma_{g}^{+}$$)$$rightarrow$$O($$^{3}$$P)+N$$_{2}$$(X$$^{1}Sigma_{g}^{+}$$) spin-forbidden electronic quenching collision

高柳 敏幸

Journal of Physical Chemistry A, 106(19), p.4914 - 4921, 2002/05

 被引用回数:19 パーセンタイル:51.36(Chemistry, Physical)

O($$^{1}$$D)+N$$_{2}$$(X$$^{1}Sigma_{g}^{+}$$)$$rightarrow$$O($$^{3}$$P)+N$$_{2}$$(X$$^{1}Sigma_{g}^{+}$$)スピン禁制衝突について量子散乱計算を行った。一重項及び三重項についてそれぞれ一枚のポテンシャル面に簡略化した。標準的な堅密結合法により、電子的非断熱消光確率及び消光断面積を計算した。ポテンシャル面及びスピン軌道相互作用については過去にほかの研究者によって作製されたものを用いた。堅密結合の計算結果は、電子的非断熱過程が量子力学的な共鳴状態を経由して起こることを示した。このことは、これまで提唱されてきたポテンシャル交差モデルが、この非断熱過程には使えないことを示している。また、堅密結合の結果を半古典的ホッピングトラジェクトリー近似法による計算結果とも比較し、この近似が不十分であることも示した。

論文

Spin-orbit branching in the collision-induced dissociation reaction of He($$^{1}S_{0}$$)+HF($$X^{1}Sigma_{0}^{+}$$)$$rightarrow$$He($$^{1}S_{0}$$)+H($$^{2}S_{1/2}$$)+F($$^{2}P_{3/2,1/2}$$)

高柳 敏幸; 和田 晃

Journal of Chemical Physics, 115(14), p.6385 - 6393, 2001/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:15.25(Chemistry, Physical)

衝突誘起解離反応He($$^{1}S_{0}$$)+HF($$X^{1}Sigma_{0}^{+}$$)$$rightarrow$$He($$^{1}S_{0}$$)+H($$^{2}S_{1/2}$$)+F($$^{2}P_{3/2,1/2}$$)について3次元半古典理論を用いて、スピン軌道相互作用による励起状態の寄与について検討した。衝突動径座標を古典力学で取り扱い、HFの振動と回転は量子力学的に取り扱った。ポテンシャルエネルギー曲面は、Diatomics-in-Molecule (DIM)近似を使って計算した。その結果、生成するF原子のうち、約20%程度がスピン軌道励起状態に分布することを見いだした。この結果は解離過程が基底状態で起こるとする従来の理論に修正を迫るものである。さらに、電子的非断熱遷移はH原子とF原子が十分離れた位置で起こるため、異方性の効果は小さいことがわかった。

報告書

水中断熱構造の検討

斉藤 和男*; 楠 剛; 石田 紀久

JAERI-Tech 2001-038, 100 Pages, 2001/06

JAERI-Tech-2001-038.pdf:6.02MB

改良舶用炉MRX及び深海調査船用原子炉DRXでは、水を張った原子炉格納容器内に原子炉容器や配管を設置する。これら原子炉容器や配管の内部流体は運転時には高温となるため、格納容器に張った水とは断熱して、熱の放散を防ぐ必要がある。一般のプラントにおける大気中の保温と比べて、水中での断熱方法はいまだ確立された技術とはいえない。配管の水中断熱について、従来方式である二重管とする方法以外の方法について検討し、蒸気層と耐熱プラスチック,ポリイミドを用いた断熱構造を試設計した。また、断熱の成立性を簡便なモデルにより確認した。

報告書

JT-60ペレット入射装置のためのペレット切断装置の開発

平塚 一; 市毛 尚志; 木津 要; 岩橋 孝明*; 本田 正男; 加藤 敦史*

JAERI-Tech 2001-019, 39 Pages, 2001/03

JAERI-Tech-2001-019.pdf:3.55MB

JT-60Uでは、プラズマの高密度長時間維持を目的に重水素ペレット(固体燃料)を連続的に入射するペレット入射装置の開発を進めている。ペレット入射装置は、立方体のペレットを生成して直線型アウターロータに供給し、それを遠心加速方式により高速で加速するものである。ペレット入射装置の高性能化を図るために立方体のペレットを繰り返し切断できる固体燃料切断装置を開発した。固体燃料切断装置は、高真空、低温下で生成された固体重水素を立方体のペレットに切断し、加速部に装填する機能を有している。単体試験の結果、気密性1$$times$$10$$^{-8}$$Pam$$^{3}$$/s以下、作動時間3ms以下、周期~20Hz、ストローク2.5mmの性能を満足した。この固体燃料装填装置をペレット入射装置に組み込み試験を行った結果、周波数10Hz、速度690m/s、入射時間3.5sの性能を得た。

論文

Quantum scattering calculations for the electronically nonadiabatic Br($$^{2}$$P$$_{1/2}$$)+H$$_{2}$$ $$rightarrow$$ HBr+H reaction

高柳 敏幸; 黒崎 譲

Journal of Chemical Physics, 113(17), p.7158 - 7164, 2000/11

 被引用回数:43 パーセンタイル:77.61(Chemistry, Physical)

スピン軌道相互作用による電子的非断熱遷移を伴う反応、Br($$^{2}$$P$$_{1/2}$$)+H$$_{2}$$ $$rightarrow$$ HBr+Hについて3次元量子反応性散乱計算を2つの計算方法を用いて行った。1つは超球座標を用いたclose-coupling法で、もう一方は、虚数の吸収ポテンシャルを用いた一般化R行列伝播法である。後者では反応側のJacobi座標を用いた。ポテンシャル曲面としてはTruhlarらによる(2$$times$$2)のdiabaticなポテンシャル曲面を用いた。いずれの方法でも数値的に十分収束した計算結果を得ることができた。また、得られた結果から電子的非断熱遷移が反応の入口でほとんど起こるが、その効率は小さいことがわかった。

論文

Ab initio molecular orbital calcualtions of potential energy surfaces for the N($$^{4}$$S, $$^{2}$$D, $$^{2}$$P)+H$$_{2}$$ reactions

高柳 敏幸; 黒崎 譲; 横山 啓一

Chemical Physics Letters, 321(1-2), p.106 - 112, 2000/04

 被引用回数:24 パーセンタイル:58.71(Chemistry, Physical)

多配置参照配置間相互作用の方法を用いた分子軌道法によってN($$^{4}$$S, $$^{2}$$D, $$^{2}$$P)+H$$_{2}$$の反応のポテンシャルエネルギー曲面を計算した。特にC$$_{2v}$$とCoor配置の計算を重点的に行い、2次元のポテンルシャル面を詳細に作製した。その結果、N($$^{2}$$D)+H$$_{2}$$反応については5枚のポテンシャル面のうち、2枚が重要であることを明らかにした。またこれらのポテンシャル面が最低4重項のポテンシャルと交差し、N($$^{4}$$S)+H$$_{2}$$への非断熱遷移が起こりうることを見いだした。また計算結果に基づき、N($$^{2}$$P)+H$$_{2}$$の消光過程のメカニズムについて検討した。

論文

Three-dimensional quantum reactive scattering calculations for the nonadiabatic (D+H$$_{2}$$)$$^{+}$$ reaction system

高柳 敏幸; 黒崎 譲; 市原 晃

Journal of Chemical Physics, 112(6), p.2615 - 2622, 2000/02

 被引用回数:62 パーセンタイル:86.41(Chemistry, Physical)

非断熱遷移を伴う(D+H$$_{2}$$)$$^{+}$$イオン分子反応について3次元量子散乱計算を行った。超球座標を使った時間に依存しないclose-coupling法を用いた。ポテンシャルエネルギー曲面として(3$$times$$3)のDIMポテンシャルを使った。正確な量子論の計算結果を半古典的なトラジェクトリホッピングの結果と比較した。その結果Tullyによって提唱されている方法のほうが従来から使われているTully-Prestonの方法よりも量子論の結果をよく再現することがわかった。これはTully-Prestonの方法が、ポテンシャルの交差付近でのみの電子遷移しか考慮していないことが原因である。

論文

Theoretical calculations of thermal rate constants for the N($$^{2}$$D)+acetylene reaction

高柳 敏幸; 黒崎 譲*; 横山 啓一; 佐藤 圭*; 綱島 滋*

Chemical Physics Letters, 312(5-6), p.503 - 510, 1999/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:28.09(Chemistry, Physical)

分子軌道計算結果を用いて、N($$^{2}$$D)+C$$_{2}$$H$$_{2}$$,C$$_{2}$$D$$_{2}$$反応の反応速度定数の変分的遷移状態理論計算を行った。計算値と実験値の比較から、量子力学的効果である非断熱過程が重要であることを明らかにした。さらにこのことを半定量的に確かめるために、正確な分子軌道理論を用いて、長距離領域でのポテンシャルエネルギー曲面の計算を行った。その結果ファンデルワールス領域でポテンシャルの交差が起こっていることがわかった。

論文

Preliminary design of 600MWt HTGR-gas turbine plant

武藤 康; 宮本 喜晟; 塩沢 周策

Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00

本研究は科学技術庁から原研への電源特別会計による研究「高温発電システムのフィージビリティスタディ」の成果である。熱出力600MWtの高温ガス炉に直接ガスタービン中間冷却再生サイクルを接続した発電プラントの設計を行うことにより、構成機器の仕様及び熱効率を明らかにした。本設計の特徴は、原子炉においては一体成形型燃料ピン及びC/C制御棒被覆管の採用により、出力密度6MW/m$$^{3}$$と燃焼度100GWD/tonを達成するとともに、原子炉入口ガス温度を通常よりもやや低い460$$^{circ}$$Cに選定することにより、原子炉圧力容器重量を製造可能範囲まで軽減したことである。タービン系に関しては、タービン、圧縮機の断熱効率をそれぞれ93%及び90%と高い値とし、かつ製作・保守可能な軸系設計及び配置を達成したことである。このような設計により、原子炉プラントとしては非常に高い46%の正味熱効率を達成することができた。

論文

Nuclear deformation and sub-barrier fusion cross sections

岩本 昭; M$"o$ller, P.*

Nuclear Physics A, 605, p.334 - 358, 1996/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:67.27(Physics, Nuclear)

球型入射核と変形標的核とのサブバリアー核融合を計算した。クーロン及び核力からのポテンシャルは正確に計算し、最終的には1つの任意パラメターによる計算である。基底状態の変形は計算値を用いて、断面積はWKB法と断熱近似を用いた。精密な実験データのある幾つかの反応については、障壁の分布を計算し実験との良い一致を得た。

報告書

平成5年度大型高速炉設計研究成果報告書

一宮 正和; 林 秀行; 中大路 道彦; 永沼 正行; 前田 清彦

PNC TN9410 94-222, 355 Pages, 1994/07

PNC-TN9410-94-222.pdf:14.85MB

平成5年度の大型高速炉設計研究では、受動的安全性を強化しつつ経済性を確保した大型高速炉に焦点を当てて設計検討を行った。高速炉の実用化への重要な要件として、経済性の向上とともに、大型化に伴うリスクの増加を抑制し、将来炉として必要な安全性の具備が挙げられる。前者にあっては、従来ヘッドアクセス方式ループ型炉のプラント概念を提唱、具体化して近未来の大型炉の目標されている経済性を備えていることを示した。後者にあっては、工学的安全系の充実とともにプラントの持つ固有の安全性を高め、両者の調和の下に必要な安全性を具備することを指向した。平成5年度においては、実用炉規模として130万kWe級大型プラントを対象に、ATWS事象の中で特に重要視されるULOF事象に着目し、受動的炉停止の達成を目標にした設計検討を進めた。本報告書は、上記の受動的安全特性に係る炉心燃料、燃料線出力及び炉心反応度特性に係る炉心設計、原子炉出入口温度条件、コーストダウン延長に係る設計等システム設計、さらなる経済性向上を目指した原子炉容器、冷却系機器を中心とするプラント設計並びに安全性、構造健全性等の技術的評価についての検討結果を示すものである。本報告書ではまた大型炉に関連する耐震性及び建屋の熱的耐性に係る検討結果も示す。

論文

多層断熱液体ヘリウム配管侵入熱のサーマルアンカーによる低減化

柴田 猛順; 大楽 正幸; 柴沼 清; 寺門 拓也*

真空, 36(3), p.313 - 315, 1993/00

多断層熱液体ヘリウム配管への侵入熱を低減化するために液体窒素配管に熱伝導の良い金属を接触させ、これを液体ヘリウム配管に巻いた多層断熱材の上に置いて、断熱材の最外層の温度を低下させることを試みた。その結果、液体ヘリウム配管への侵入熱は1.1w/mから0.4w/mに減少できた。

論文

改良SOLA法による断熱二流体モデルの数値解法; 第1報,数値解法

平野 雅司; 冨山 明男*

日本機械学会論文集,B, 58(556), p.3613 - 3618, 1992/12

原子炉の事故解析の分野では、二流体モデルを用いた過渡二相流解析が広く行われている。二流体モデルでは、気相と液相の各々に対して保存方程式を考慮するため、解くべき方程式や構成式の数が多い。従って、特に多次元の場合は、単純で効率的な数値解法の確立は重要といえる。本報では、既に提案済みの単相多次元非圧縮性粘性流れの数値解法である改良SOLA法を基に、圧縮性を考慮した多次元断熱二流体モデルの基礎式に適用できる解法を提案した。本解法では、アルゴリズムが著しく単純で境界条件の設定が容易である等のSOLA法の特徴がそのまま保存されているのみならず、反復収束特性が改善されている改良SOLA法の特徴も保存されている。

論文

改良SOLA法による断熱二流体モデルの数値解法; 第2報,相遷移の取扱い方と数値計算例

平野 雅司; 冨山 明男*

日本機械学会論文集,B, 58(556), p.3619 - 3624, 1992/12

第1報(同時投稿)では、単相非圧縮性粘性流れの数値解法である改良SOLA法を基に、圧縮性を考慮した断熱二流体モデルの基礎式に適用できる解法を提案した。この解法は、アルゴリズムが著しく単純で境界条件の設定が容易である等の大きな特徴を有している。本報では、この解法の有用性を検証するとともに、ある位置での相状態が時間の経過とともに単相から二相へ、又は、二相から単相へと変化する。いわゆる相遷移の数値的取扱いを検討することを目的として、この解法を二相流数値解法の基礎的な検証問題に適用した。対象とした問題は、単純形状における重力による気液の置換の問題である。その結果、こうした流動状態の動的変化が大きい問題についても、本解法では円滑に数値解が求まることが確認された。

論文

Measurement and analysis of nuclear heat depositions in structural materials induced by D-T neutrons

池田 裕二郎; 今野 力; 小迫 和明*; 大山 幸夫; 前川 藤夫; 前川 洋; A.Kumar*; M.Z.Youssef*; M.A.Abdou*

Fusion Technology, 21(3), p.2190 - 2196, 1992/05

核融合中性子工学に関する原研/米国DOE共同研究の一環としてカロリメトリック法によるDT中性子核発熱測定を進めている。真空容器で断熱したプローブ(Li$$_{2}$$CO$$_{3}$$,黒鉛,Ti,Ni,Zr,Nb,Mo,Sn,PbおよびW)中の核発熱による温度上昇を白金測温抵抗体及びサーミスタで測定し核発熱率を求めた。高精度電圧計の導入、スイッチングノイズの低減、バックグラウド温度の安定化を図り測定誤差を$$pm$$10%以内とした。実験解析は、JENDL-3を用いたDOT3.5による計算及びENDF/B-Vを用いたMCNPモンテカルロ計算により行った。核発熱率の実験と計算の比較により、計算に用いたKERMA係数の積分的な妥当性を検討した。その結果、JENDL-3及びENDL-85を用いた(KERMA)計算は、Zrを除き実験値を$$pm$$15%以内で再現することが明らかとなった。他のライブラリー(RMCCS,ENDF5T,MBCCS)はガンマ線の計算に問題が残り$$pm$$30%以内の一致となっている。

論文

Adiabatic approximation in multi-dimensional penetration problem

岩本 昭; 冨田 芳明

Progress of Theoretical Physics, 87(5), p.1171 - 1184, 1992/05

多次元の障壁透過問題を半古典的に扱うと、作用積分の極少化の問題に帰着する。数値的にこれを行う方法も開発されてきたが、必ずしも容易ではない。これを近似的に行う手法としての断熱近似を以前に提案したが、この近似法の数学的な構造及びその有効性をこの論文で議論する。内容的には、この近似法が特別な性質をもった座標変換と密接な関連をもつことを示し、さらにポテンシャルと質量テンソルの性質が良い場合には作用積分極少化の方法の良い近似になることを示す。

論文

JT-60粒子入射加熱装置(NBI)用クライオポンプの不均衡冷却抑制制御

柴沼 清; 秋野 昇; 大楽 正幸; 松本 孝三*; 松田 慎三郎; 大内 豊; 小野 要一*; 柴田 猛順

日本原子力学会誌, 33(12), p.1171 - 1179, 1991/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:19.9(Nuclear Science & Technology)

水素ガスに対する世界最大の総排気速度20,000m$$^{3}$$/sを有する14基のクライオポンプ、3.6Kで3,000Wの国内最大のヘリウム冷凍機及び約500mの液体ヘリウム輸送用真空断熱配管から成るJT-60用クライオポンプシステムについて、自動制御法を開発し試験を行った。本制御法の特徴は、(1)14基のクライオポンプ間の予冷段階における不均衡冷却抑制制御、(2)閉ループ内各機器のヘリウム保有量を考慮したクライオポンプへの液体ヘリウムの安定供給制御、(3)クライオポンプからの負荷変動に対応したヘリウム冷凍機の安定化制御である。これらの制御法を用いて試験を行った結果、クライオポンプの各種の運転状態に対して、ヘリウム冷凍機を含めた全システムは安定に制御され、14基のクライオポンプは予冷開始後約16時間で全て定常に達することができた。同時に、これらの制御により、運転員の負担を大幅に軽減するとともに、再現性の高い運転を可能にした。

論文

液体ヘリウム配管用多層断熱材の断熱性能評価

柴沼 清; 栗山 正明; 柴田 猛順

日本原子力学会誌, 33(11), p.1083 - 1095, 1991/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:19.9(Nuclear Science & Technology)

JT-60NBI用クライオポンプに使用される液体ヘリウム配管用多層断熱材について、各断熱層が配管回りに同心円状に巻きつけられるように成形した一体型多層断熱材を開発し実験を行なった。その結果、従来の一体型多層断熱材に比べ、伝熱量が約1/3で配管長手方向の断熱材接続部における侵入熱もほとんどない優れた断熱性能が得られた。次に、多層断熱材の反射材間のネツト状スペーサによる輻射伝熱への寄与や各構成要素の輻射率及び熱通過率の温度依存性を考慮に入れて多層断熱材の伝熱解析を行なった結果、実験結果と良く一致し、本解析法の有効性が示された。この伝熱解析法を用いて、断熱材層数及び断熱材層密度の断熱性能への影響について検討した結果、断熱材の層数及び層密度はそれぞれN=20層、N/$$delta$$=0.9層/mm以下がクライオポンプ液体ヘリウム配管用多層断熱材にとって最も効率的であることが示された。

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